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2016年5月17日火曜日

連載・さらば教育立国 好調な日芬関係を無視した節約でアアルト大学の日本語教育も終焉か

これまでは何度ヘルシンキ大学の「節約」を紹介してきましたが、今度はアアルト大学(Aalto yliopisto)の「節約」を紹介しましょう。

フィンランドの有名な建築家 Alvar Aaltoの名を冠したアアルト大学では、現在居る日本語の教授が退職後、新たに日本語の教授を雇わないことに決定しました。

アアルト大学では日本語は、英語、ドイツ語に次いで3番目に人気の外国語だそうです。

もともとヘルシンキ工科大学、ヘルシンキ経済大学、ヘルシンキ工業デザイン大学が合併してできたのが「アアルト大学」で、日本との協力も盛ん。工業、ビジネス、デザインの大学なので、将来のキャリアが日本とつながる学生も少なくありません。

アアルト大学はこれからも学生は日本語を勉強することはできるとしています。しかしこれはほかの大学を通じて、ということなんです。例えば、ヘルシンキ大学の外国語センターで。外国語センターでは学生の専攻を問わず言語を学ぶことができます。

ヘルシンキ大学は、アアルト大学の学生がここで日本語を学ぶのもかまわないが、ヘルシンキ大学でも日本語は人気があり、ヘルシンキ大学の学生を優先するから学びたくても学べないようになるかも…と考えているよう。

しかも、ヘルシンキ大学の外国語センターでは、日本語は中級までしか学べません。日本語の上級コースは、より専門性の高い日本語学科でのみ学べるようになっています。アアルトの外国語センターでは上級日本語まで勉強可能でした。

フィンランド国会の日本友好協会の社会民主党(sd)Ville Skinnari国会議員は今回のアアルト大学の決断を「非常にばかげたことだ」と述べています。

それもそのはず、フィンランドと日本との留学プログラムも増えているし、日本とフィンランドとをつなぐ直行便も増えています。アジアからの投資では日本からのものが最大だし、日本への輸出も昨年10億ユーロ(約1.25兆円)を上回り、ビジネス関係もますます好調なところ。しかしビジネスをするには上級日本語が必要とも言われています。

木以外にほとんど資源もなく、代わりに教育に力を入れ、「脳力」をその力として活躍してきたフィンランド。しかし今の政権はそれを理解せず、目先の支出削減だけを見て教育の投資性を無視し、しかも酷いことに公約も無視して教育からも予算を節約。そしてその「節約」政治を受けて、現時点での重要性も、未来性も持ち合わせている日本との関係協力を弱めるような今回のアアルト大学の決断も理解に苦しむところです。


[via Helsingin Sanomat]

(abcxyz)

2016年1月31日日曜日

ヘルシンキ大学で英語で無料で学びたいなら今年が最後のチャンス。来年からオックスフォード並みの学費に

ヘルシンキ大学ではEU圏外からの学生が、同大学で英語で過程を学ぶ場合も学費は無料でした。これは今年(2016年の秋)入学する学生が最後になるよう。

このたび政府はフィンランドのすべての大学で、EU圏外からの英語コースで学ぶ学生に最低でも学費を1500ユーロ/年を払わせるよう法律を変えました。これに合わせてヘルシンキ大学では2017年秋入学から、英語で行われるコースを学ぶEU圏以外からの学生からは授業料を取るようです。学科により、1万ユーロから2万5000ユーロ(約130万円~330万円)支払わないといけないそう。

これはオックスフォード大学並みなんだそう。ヘルシンキ大学に留学を考えている方は今年留学するのがいいチャンスかも?


(abcxyz)

2015年11月25日水曜日

ヘルシンキ大学が提供するオンラインで無料のフィンランド語コース「A Taste of Finnish」

ヘルシンキ大学が、同大学に数学期留学する学生に向けて無料のオンラインコース「A Taste of Finnish」を公開しています。短期留学生向けの内容とはいうものの、登録も何も必要なく、誰でも試すことができるので、フィンランド語学習に興味のある方はお試しあれ。





内容はというと、学生がフィンランドに到着して迎えの人に自己紹介をするところから始まり、学生寮での生活、カフェに行ったり、大学のタイムテーブル、パーティーなど、日常生活に実際にありそうな状況ばかりとなっています。フィンランド語の音声と、内容が文字起こしされたもの、そしてそれに対応する英語での情報が記されています。

言語の覚え方にはいろいろあり、単語単語を覚えていったり、文法から入っていったりするものがありますが、このコースではそのまま文章をその意味合いと一緒に覚えていくやり方。私個人的にはこのコースの学習方法はとても有機的で、誰にでも覚えやすいものだと思います。文法をもっと学びたい方には「A Taste of Finnish」のサイト内に文法を解説したページ「Grammar」も存在します。また、単語の意味をもっと知りたいという方はウィクショナリー / Wiktionaryなどで調べてみるとよいでしょう。

フィンランド語と英語での内容ではありますが、英語情報も簡潔に記されていますし、英語に苦手意識のある方も学生時代に学んだ英語の復習程度に考えて挑戦してみてくださいね。


image: A Taste of Finnish

(abcxyz)