米ヘリテージ財団とウォールストリートジャーナルによる経済自由度指数は、「“財産権の保護”、“汚職の少なさ”、“政府支出の少なさ”、“財政の健全性”、“ビジネスの自由度”、“労働の自由度”、“通貨の自由度”、“貿易の自由度”、“投資の自由度”、“金融の自由度”」(wikipedia)によって算出される各国の自由経済度です。
先日発表された2016年版の経済自由度指数(Heritage.org)では、1位(最も経済自由度が高い)は香港、9位にエストニア、デンマーク12位、日本22位、フィンランドは24位でした。
経済自由度指数が80~100となった上位5か国は「自由」、6位から38位の指数70~79.9の国々は「おおむね自由」な経済自由度とされています。ランキング内最下位は178位の北朝鮮で「圧制された」経済という区分けとなっています。
こうしてみるとフィンランドも日本も経済自由度は高い方ですが、同じく先日発表された世界腐敗度ランキング(ネット選挙ドットコム)ではデンマークが1位、フィンランドは2位、(日本は18位)と順位がトップ(=腐敗度が低い)であったことを考えると、デンマーク12位、フィンランド24位というのは面白いですね。
私は経済自由度指数がどう算出されているのか詳しいことはわからないのですが、例えば「ビジネスの自由度」と「労働の自由度」は相反する要素も含まれていそうです。労働者の権利を尊重すればするほどビジネス的な自由度は下がるでしょう。また、税率を高くすることで国家の福祉を維持するには、企業の負担も必要ですが、企業の負担が高ければ「経済自由度」は下がるのではないでしょうか。
海を挟んだ隣国で通貨は共通のユーロを用いるエストニアは順位が9位と高めですが、フィンランド国内からは「エストニアは会社を作る/維持するのに税金が安いし、人件費や労働保険も安い(酒類も安いし)」という印象が持たれています。
フィンランドでは、法律では何日の労働に対して何日の有給休暇があるべきと定められており、これはアルバイトにも適用されます。とはいってもアルバイトの場合は正社員とは違いシフト制なので有給「休暇」そのものは取れず、その代わりに有給休暇分の給料がもらえる仕組みになっています。
世界の国々を相手にしたビジネスで優位に立つか、それともしっかりと充実した労働・生活環境を国民に保証するのか、国造りに何を優先するのかでその国の本音が見えてくるかもしれませんね。
(abcxyz)
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