近年多数難民がヨーロッパに流入することに起因して、ここフィンランドでも、一部に犯外国人的な感情を露にするひとが増えてきているようです。外国人が犯罪を犯す率が高い、などという根も葉もないウワサにより扇動される人々も少なくありません。
そんななか、Helsingin Sanomatがフィンランド国内で発生した空き巣犯の国籍に関する興味深いグラフを出しているのでご紹介します。
(青がフィンランド国籍、オレンジが外国籍)
これによれば、全国の空き巣被害のうち、68.8%がフィンランド国籍、外国籍の割合が31.2%とのこと。首都ヘルシンキが含まれるUusimaa県では60.85%がフィンランド国籍、Keski-Pohjanmaa県(中央フィンランド、例えばVaasaとか)では外国籍空き巣犯が多く78.8%。Kainuu県ではすべてフィンランド国籍、Etelä-Savo(南サヴォ県)ではバランスが取れて50%ずつとなっています。
この記事の中では、この「外国籍」の空き巣犯の多くはバルト三国と、東ヨーロッパの籍の人々。彼らはフィンランドへの移民ではなく、いろいろな国を回って空き巣をしている「旅する空き巣犯」なのです。とはいえ、全体としてみれば68.8%がフィンランド国籍の空き巣犯であるということは興味深いことでしょう。
なお、今回の記事のようにグラフで割合を示すことはできませんが、気候が良く薄着の観光客も多い夏場には、スリ犯罪も増え、「旅するスリ犯」たちもフィンランドにやってくると言われていますので、旅行の際はお気を付けください。
ヘルシンキ市内の空き巣数も掲載されていましたが、Kallio(バーが多い、最近はボヘミアンな地区として知られる)とHerttoniemi(マリメッコのアウトレットストアがあるところ)の空き巣犯罪が多く、Munkkivuori(古いマンションが多く、少し所得の高めの高齢者が多いが、駅はない)は空き巣犯罪がないという興味深い結果になっています。
image : Helsingin Sanomat 11.7.2016
[via Helsingin Sanomat 11.7.2016]
(abcxyz)
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