Pääsiäinen(復活祭/イースター、年によって時期は違うが3月もしくは4月)の時に食べる黒いカタマリこと「mämmi」(マンミ)をご存知でしょうか?ライ麦、ライ麦モルト、シロップなどでできた黒い食べ物で、クリームと砂糖をつけて食べたり、バニラアイスと一緒に食べたりするもので、その複雑な味わいはかなり人を選びます。また、見た目がまるで排泄物みたいにも見えることからフィンランド人の間でもこんな冗談にされています。
第二次世界大戦の時、連合軍のアメリカ軍トップの人が戦争で苦しんでいたフィンランド人たちを視察に来た。フィンランド人はmämmiを出した。米軍トップはすぐに本国アメリカに電話した。「すぐにフィンランドに食糧支援を送るんだ!フィンランド人たちは『食事を二度』食べている!」
そんな冗談になるほどのmämmi、個人的には好んで食べたいとは思えませんが、お味の方はぜひ一度食べてみていただきたいところ。通常pääsiäinenの時にはそのまま食べれるものが食品売り場に並びますが、そうでない時期にも冷凍のmämmiが冷凍コーナーに並んでいます。
さて、mämmiに関しての説明が済んだところで、mämmiを作り続けて50年の(herne keitto豆スープとかも作ってる)Kymppi-Maukkaatが50周年を記念して作ったのがmämmiのアイス「mämmi jäätelö」!
これを見つけたフィンランド人も「mämmiのアイスが出ればと思ってたけど、まさかホントに出たなんて!」と大興奮!
非常に簡素なパッケージで、mämmiのアイスが入った紙カップの上に、ぎりぎりアイスが隠れるか隠れないかくらいの紙蓋がのせてあります。紙蓋を開けていたずらしてから蓋をかぶせ直してもパッと見わからないであろう感じの、ある意味素朴な、ある意味安っぽいパッケージ。パッケージのカラーリングも別に普通のmämmiのパッケージに似せているわけでもなく、適当感が漂います。
でもお味の方はといえば…アイスなのにしっかりmämmiになってる!色は「カフェオレアイス」と言われても違和感がない感じの薄い茶色。味は普通のmämmiよりも食べやすいけど、ちゃんとmämmiらしさもあり、mämmi独特の下にざらつきのある感じもしっかりあります。
フィンランド人の感想は「美味しかった。また食べたい」とのこと。mämmiをまだ食べたことのない方、mämmiを試したけどムリだったという方はこのmämmijäätelöを食べてみるといいかもしれませんよ。
(abcxyz)