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2016年11月26日土曜日

「グッゲンハイムなんてクソ食らえ!」アメリカの胡散臭い系列美術館はヘルシンキに建つか?(ラップ動画付き)



「オレ、超有名なんだ。キミが建築費を出してくれたらいい美術館を建ててあげよう。あ、でも維持費も君が払ってね。オレ、有名だからきっと人がたくさん来てお金を落としてくれるよ。あ、もちろんキミにはライセンス料を払ってもらうよ。(ま、美術館が失敗しても借金を背負うのはオレじゃなくてオマエだけどな!)ハハハ!」

そんなあくどい詐欺にしか思えないのが世界に名高い美術館チェーン、グッゲンハイムです。もちろんフィンランドの首都ヘルシンキ市にもその魔の手は伸びています。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その1

まずは2011年にソロモン・R・グッゲンハイム財団がヘルシンキに作る計画を提出するも、(まだ正気だった/ロビイストによる影響を受けていなかった)ヘルシンキ市議会の投票により2012年に計画は却下されます。

バカげたことにこの美術館は、建設費用である1億30から1億40万ユーロ(156~168億円)を、ヘルシンキ市とフィンランドの国の予算負担で建てさせようというアイデアでした。

し・か・も、美術館の維持には年間1440万ユーロかかるにも関わらず、年間入館料見積もりは450万ユーロ(入場者53万人の見積もり)。そしてこの年間維持費のうち6.8mはフィンランド側に負担を求めるというものでした。なお、年間維持費用の面ではヘルシンキ市立美術館(Helsinki Art Museum、Tennispalatsiにあります。今は草間彌生の展示をやってます)は年間430万ユーロしかかかっていません。

更に、グッゲンハイムはライセンス料として年間2340万ユーロを取るというんだから、でかく出たものです。

これはヘルシンキ市議会代表の15人による投票が高いコストを理由に8対7で否決。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その2

今度は2013年にグッゲンハイム側が2番めの案として、「モダン&現代アートのフォームというコンテキストでの北欧とインターナショナルな建築とデザイン」に焦点を当てたものとする、ライセンス料は個人出資者たちが払う、入場者見積もりは55万人に増加、などとした案を提出。

今度はヘルシンキ市議会の代表がこれを通し、建築予定地を確保。

ご存じの方もおられるかもしれませんが、美術館の建築に関しては国際コンペが開かれ、フランス-日本の建築事務所Moreau Kusunoki Architectesによる案が通りました。この建築コスト見積もりは1億3000万ユーロでした。

なお、フィンランド美術博物館に関する法律があり、美術館には国から毎年予算を出さないといけません。

それに関して、Perussuomalaiset / 真のフィンランド人党の党首であり外務大臣のTimo Soiniが「Guggenheimiin ei tule valtion rahaa」、「グッゲンハイムには(国から)お金は出ません」と発言。これをラップ化した動画も作られちゃっていますのでまずはどうぞ(笑)。





結局はこの2番めの案は、国としてはグッゲンハイムへのお金は出さないということになりボツになります。でももしグッゲンハイムが作られるのであれば、それには美術館支援金は出すということになったようです。2016年に10月には、Suomen Keskusta / フィンランド中央党(独裁国家に武器輸出をし始めた党)の党首で(税金逃れをしている)総理大臣のJuha Sipiläが「国はこれに参加しません」と宣言(つまり、やりたいならヘルシンキ市がやれよ、ということ)しています。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その3

そして2016年11月、諦めきれないグッゲンハイム財団の3番目の計画。建設費用1億3000ユーロに対し、ヘルシンキ市は8000万ユーロを出す、グッゲンハイムは1500万ユーロを出すという、算数ができれば誰でも「あれれ?数あってないんじゃない?」という自体に。今回は維持費1160万ユーロに対して入館料が1120万ユーロと都合のいい数字になっています。入場者数見積もりは55万人のままですが、入場券を13ユーロから15ユーロに上げたのです。ヘルシンキ近代美術館Kiasmaの入場料は12ユーロ。しかし15ユーロというのは流石に物価の高いフィンランドでも高すぎますし、芸術好きのフィンランド人に言わせても「高すぎる」とのこと。それでいて入場者見積もりは据え置きなんて、適当すぎないでしょうか。

維持費と入館料も数字がマイナスになっていますが、先の美術館博物館に関する補助金をグッゲンハイムにも適応しないといけないのであれば、国が130万ユーロ出さないと行けません。マイナスになるのも、この国からの美術館用補助金が出ることを計算した上です。

そして先のティモ・ソイニの発言に対してはKokoomus/国民連合党の文化大臣Sanni Grahn-Laasonen文部大臣(教育を「節約」しながら「フィンランドは教育に投資します」と宣言するトンデモない人物)が11月に「ティモ・ソイニと
Pers党がそれを決めるわけではありません、文化大臣が決定する事項です。」と反論しており、これもまたラップ化されています。





さて、そんな3番目の案に関してですが、ヘルシンキ議会の代表15人による8対7で賛成となりました。これは今度11月30日にヘルシンキ市の議員全員である85人による全員での選挙で賛成多数を通れば認可されます。

しかし市民からの反対意見が多いので、今までグッゲンハイム賛成派だった政治家たちも来年行われる自治体選挙(フィンランド全国の自治体で行われる市議会議員を選ぶ選挙)で落ちることが怖くて今ではグッゲンハイム計画反対に回るのではと見られています。



みんなバカげてると思ってる


調査によれば、ヘルシンキ市民の75%、ヴァンター市民の82%はグッゲンハイムの計画に反対しています。また、フィンランドのアーティストたちからは、地元のアーティストには目が向かず、海外のアーティストの作品ばかりが展示されるのではないか。フィンランドのアートの世界はグッゲンハイムから得るものはあるのか?という疑問も出ています。

フィンランドの風刺サイトKasper Diemでは「アメリカのコーヒーチェーン、スターバックスは新たに財団を設立。スターバックスのあるヘルシンキ市からライセンス料として年間1.3mを要求。ハードロックカフェ、バーガーキング、サブウェイも同じことを検討中」という冗談を載せています。




TTKK at English Wikipedia

こちらはTTKKによる写真。Hakaniemiにあるグラフィティで、英語で(意訳すれば)「グッゲンハイムなんてクソ食らえ、私たちには壁がある」と書かれたもの。

私のフィンランドのアーティストの知り合いも「世界中で失敗しているアメリカのチェーン店美術館はヘルシンキに必要ではない」、「文化はグッゲンハイムのように外から買うものではなく、人とのふれあいで生まれるもの」などとしています。



そもそも成功していないグッゲンハイム

唯一その成功が知られているグッゲンハイムはスペインのビルバオにあります。ビルバオは元々経済的に貧しく、誰も知らないところでした。そこでは少なくともグッゲンハイムのおかげで名が知れて人も来て有名になり(地元のアーティストからは反対されているようですが)Win-Winな関係が気づけたのかも、しれません…

でもヘルシンキへの観光客数は増加しているので、「観光名所」として血税を多く費やす必要のあるグッゲンハイムをわざわざ作る意味は無いでしょう。でもグッゲンハイムの最初の案や甘すぎる支出と入場料の計算からも分かる通り、そもそもグッゲンハイムは持続性を考えていないのでしょう。

第一、世界中のグッゲンハイム美術館の中には閉鎖していないものの方が少ないんです。今も建っているのは3つ。対してラスベガス(アメリカ)、ニューヨーク(には2つあったが一つ閉鎖アメリカ)、グアダラハラ(メキシコ)、ベルリン(ドイツ)にあったものはすべて閉鎖されていますし、ヴィリニュス(リトアニア)では汚職スキャンダルで中止になっており、リトアニアで失敗後にヘルシンキが狙われているわけです。来年はグッゲンハイムがアブダビ(アラブ首長国連邦)にできるようで、現在建造中。でもアブダビでも100人以上のアーティストがオープニングをボイコットしています。

良く言っても血税を使いすぎて後に負の遺産としての箱物だけが残るお祭り騒ぎのアートイベント。成功すらしていない詐欺まがいのWin-Lose(グッゲンハイムは損をしないが美術館を招く都市/国は損をする)計画でよくまあここまでたくさんの都市に立てては潰してきたなぁと思いますね。



Top image by Ari Wiseman

image by TTKK at English Wikipedia

Referrence: HS, Wikipedia, Wikipedia, Wikipedia, Kasper Diem, YouTube, YouTube

(abcxyz)

2016年11月25日金曜日

ヘルシンキ大聖堂前にできたKaunisteの新ストアオープニングイベントに行ってきた!



Kaunisteの新たなストアが、観光名所のヘルシンキ大聖堂(Helsingin tuomiokirkko)の真ん前にオープンしました。ヘルシンキ中央駅から歩いても10分足らずで行けるところです。




オープニングイベントもやっているということなので、行ってきました。外は午後5時、もう真っ暗ですがKauniste新ショップからは暖かい光が…。




そしてお店の中には本物のクリスマスツリー!シンプルな飾り付けながらもクリスマス気分が出ますね。




オープニングということで、無料でアルコール入りGlögi/グリューワインやシャンパンや、riisipuuro/ライスプディングが振る舞われていました。グリューワインはフィンランドのLignell & Piispanenによる「Loimu 2016」。アルコール度数15%とGlögiとしてはちょっと強めですが、ボトルも素敵で、以前家でパーティーをした時に友だちが持ってきてくれたのの空きボトルがまだ家にあります(笑)。




Glögiの入っているこちらのカップもKaunisteの製品。今年が申年だからお猿さんの柄になっているとのことでした。




もちろんこちらのショップでも購入可能。来年は酉年だから鳥の絵のものが出るのかな?




Glögiとともにフィンランドのクリスマスには欠かせない、牛乳粥ことriisipuuroはもちろんお砂糖とシナモンをかけて。中にはアーモンドが隠れていて、見つけたひとには来年幸運が訪れます(それに加え今回のイベントでは特別なKaunisteからのギフトももらえるとのことでした)。




キャンディのように可愛らしく包んであるのは、フィンランドではプレゼントとしてよく購入されるろうそくです。




ベリーなどが入った手作りのお茶も売ってありました。




今年の冬の新作はこちらの写真の手前の柄。







この大聖堂前のKaunisteショップには入り口左手に「Kukkahotelli / Hotel for plants」(花ホテル/植物ホテル)という小部屋が。これは植物のためのホテルで、例えば旅行時などにここに預ければお店が水やりをしてくれるというもの。なんと無料です。




Kaunisteのお店の人によると、多分この試みをしているのはフィンランド広しといえどここだけだろうとのこと。お客さんが、「パリでは夏の間だけやっているところを見た」と話していたとのことですが、こちらは冬もやっています。素敵なサービスですね。




目の前にはトラムも走っています。Kaunisteショップの入っている場所は、以前はリサイクル素材を使ったバッグや小物などを販売するGlobe Hopeが入っていたところです。上の階にはこのブログでも以前紹介したカフェ「Ciao! Caffe & Winebar」も入っているので観光の休憩がてらによるのもいいかも。




無理やりKaunisteの看板とヘルシンキ大聖堂を1枚の写真に入れてみたところ。教会の正面側にあるということがわかるでしょうか?住所はAleksanterinkatu 28, FI-00170 Helsinki, Suomi、こちらです:






Kaunisteがお好きな方は以前のイベントにお邪魔した記事「カウニステ×Stamp and Diary、フィンランドと日本のファッションブランドコラボのローンチイベントにお邪魔した」も合わせてどうぞ。


Photographs taken by VV (and myself)

(abcxyz)

2015年9月27日日曜日

通訳の仕事なめすぎ…ヘルシンキ市で開催予定のジャパンウィークが低賃金の謝礼でボラバイト募集中

10月21日から26日の間、第40回ジャパンウィークというイベントがヘルシンキで開催されます。これは公益財団法人国際親善協会(IFF)によって開かれるもので、日本文化を世界に伝え、その土地と交流するというもの。日本からは今年7月までパフォーマンスや展示などの出演/出展者を募っていました。





出演・出展者募集の案内資料(pdf形式)によれば、日本から出演、出展しようとすると、渡航費は自分で払わないといけない上に、参加料金として一人当たり3万円が必要でした。その参加料金は会場施設や「通訳やスタッフの経費」、運送費などに使用されるとのこと。

「通訳やスタッフの経費」なんて書いてありますが、名門ヘルシンキ大学のアジア研究コースの学生たちに送られてきた通訳スタッフボランティア募集メールによれば、支払われるのは人件費としては少なすぎる金額でした。





ジャパンウィークが募集しているのは、通訳とアシスタントの「ボランティア」。1時間当たり7ユーロ(約950円)の謝礼が「このイベントをヘルシンキ市と共に企画している財団法人国際親善協会から支払われ」るとのこと。

でもそこには大きな問題があります:


本来ならば参加者が通訳経費を払っているはずなのに、主催者はひどく安い賃金でボラバイトを募集している。




この問題から、気になる点を3点挙げていきます。

ひとつ:・高い能力を必要とする割の合わない低賃金のボラバイト・

ふたつ:・実際にフィンランドと日本の文化の架け橋となるのは質の悪い通訳かも・

みっつ:・参加費で通訳スタッフの費用を捻出してるはずなのに・



・高い能力を必要とする割の合わない低賃金のボラバイト・

この通訳の募集は「通訳スタッフ」ではなく「ボランティア」扱い。フィンランドには最低賃金の制度はありませんが、知識や経験がなくてもすることの可能なスーパーのレジだと時給12ユーロ(約1600円)、掃除のバイトでも9ユーロ(約1200円)ほどです。

フィンランドでは通訳の金額は最低でも手取りで一時間40ユーロ(約5400円)からです。これは以前別ブログにで批判した、鳥取市のタダ働き「鳥取市国際観光民間サポーター」と同じく、通訳が必要とする技術や知識を軽視して、正当な対価を払おうとせずに利益だけ得ようと言う姿勢です。

なお、ジャパンウィークで募集されているこのボランティア/ボラバイトの内容はこのとおり:

日本からのJapan Weekに参加する団体をホテルまで迎えに行っていただき、学校訪問の際に、披露する文化交流プログラムの説明、また、ワークショップの際の通訳とアシスタントをしていただけるボランティア

日本人には「日本語は難しい言語だ」と考える変な傾向があるようで、日本語をちょっとでも話すことのできる「外国人」には「日本語難しいのに喋れて凄いね」なんてよく言うにも関わらず、翻訳や通訳の能力は過小評価しています。世界の人口が70億人と言われる中で、日本語話者数は世界で1億人程度存在しますが、フィンランド語の話者は世界にわずか600万人程度しかおらず、その600万人のうちに日本語の通訳が可能な人がいる割合はかなり少ないはずです。一方、例えば英語話者は世界で7億人程度いるとされているので、英語~日本語通訳者なら安くても仕事を受ける人がいるかもしれませんが、フィンランド語と日本語の通訳という稀な技能を時間、労力、お金を費やして習得した人を、割にあわない金額で働かせようというのはもってのほか。フィンランドの通訳者は(英語はこの限りではありませんが)ほとんどが大学院卒だということも加えておきましょう。

また、安い金額で仕事を引き受けることは同業者の給料を下げることにもつながります。フィンランドでは字幕業界が低賃金化による翻訳の質の低下を招いているという問題もあります。

「それでも一時間に7ユーロの謝礼があるからいいじゃん」、「通訳できるならただでやってあげてもいいじゃん、減るもんじゃないし」と思う方もおられるかもしれませんが、これを読んでいる皆さんの仕事やバイト、専門知識を活用して普段ならお金をもらうはずのことを考えてみてください。誰かを「助ける」ためならまだしも、自分たちの事業のためにタダで働かせるなんて都合よすぎます。

しかも、みんながみんな完全なボランティアならまだしも、ちゃんと資料には「通訳やスタッフの経費」がジャパンウィークの参加費から取られていると書いてあるんです。だったらちゃんとお金を払ってあげるべきです。




・実際にフィンランドと日本の文化の架け橋となるのは質の悪い通訳かも・

もちろん、きちんとお金を払ったからといって、確認するすべがない限りは通訳がきちんと行われているのかはわかりません。でも、そもそも正当な対価を払っていないとなるとなおさら怪しいものです。映画『ロスト・イン・トランスレーション』で描かれているこのシーンは、能力のない通訳と、その能力を確認するすべのない雇い側とが揃えばどうなるのかを描いた恐ろしい情景です。この光景もきっとその元となる日本でひどい通訳の経験があって描かれるに至ったことでしょう。





ヘルシンキ大学の日本語コースはその厳しさと質の高さでも知られています。今回のボラバイト要請メールを受け取った同コースの学生らは「私達をバカにしているのか」と捉えており、参加する気はないようです。もちろん彼らだって、例えば「戦争により日本から難民が来た」などといった状況ならばボランティアで働いてくれるでしょう。しかしそれとこれとは状況が全く違うことは明白です。

レベルの高いヘルシンキ大学の学生たちが全員このボラバイトを断ったとすれば、もしかしたら映画『ロスト・イン・トランスレーション』に出てきたような質の低い通訳しか集まらない可能性があります。「でも流石に通訳がろくにできない人は雇わないだろう」とお考えかもしれませんが、ボラバイト募集メールは「フィンランド語~日本語」の通訳を募集していながらも、英語と日本語で書かれています。これはつまり募集している側にはフィンランド語と日本語の通訳能力を判断する能力がないことを示しています。

もしこれが英語と日本語の通訳ならば、義務教育で多少なりとも学んだ言語知識を使って単語程度は聞き取れるでしょう。でも「モイ!」と「キートス!」、「ムーミン」に「マリメッコ」くらいしか日本では知られていないフィンランド語。雇う側には知識が無くて通訳の質を確認できないにも関わらず、お金もろくに払わないつもりで果たしてまともな通訳者が見つかるでしょうか?



・参加費で通訳スタッフの費用を捻出してるはずなのに・

そもそも渡航費のほかにも参加者が払わないといけないジャパンウィークの参加費は、通訳やスタッフの経費にも充てられるはずじゃなかったんでしょうか?もしかしたら今回募集がかけられている翻訳ボラバイトとは別に正規の(=労働に見合った賃金を払われた)「通訳スタッフ」が存在するのかもしれません。でも参加者をホテルまで迎えに行ったりまでするボラバイト内容からも、このボラバイトのことを「通訳スタッフ」と考えても差し支えないはず。

これまでのジャパンウィーク参加者は、前述のPDFの以前の参加者と下の画像のヘルシンキでのジャパンウィーク参加者見込みによれば1000人前後。一人頭3万円なので、3000万円は会場経費、通訳やスタッフの人件費、貨物輸送費用に充てられるわけです。しかも、下画像の通りジャパンウィークはいろいろな団体が後援、助成、協賛する(予定)にもなっていますから、このプロジェクト全体ではもっと大きなお金が出ているはずです。





…それでも通訳ボラバイトは1時間につき7ユーロの謝礼しか出ないのです。現地通訳ボラバイトによって手伝ってもらうことになるのは実際に参加費を払っているジャパンウィークの参加者たちでしょう。そしてその「通訳やスタッフの経費」も自分で払っているつもりの参加者たちが、通訳の質により一番影響を受ける/被害を被るのです。そうなれば、サービスを受けるためにお金を払っているはずの参加者側も能力を過小評価されてボラバイトをする側も共に損をすることでしょう。

もし国際親善協会だけが特をしているとすれば大問題ですし、通訳やスタッフを正規の金額で雇うお金が無いなら計画が甘すぎます。



まとめ

・参加者は公益財団法人国際親善協会に「通訳やスタッフの経費」を含む参加費を払っている。

・公益財団法人国際親善協会は低賃金のボラバイトを雇おうとしている。

・通訳者としての資質と意識のある人たちはこのボラバイトをしようとしていない。

・そうなるとたぶん質の低い通訳しか集まらないが、主催者側には確認するすべがない。


つまり

・国際親善協会の通訳に対する姿勢・計画は甘すぎる




・提案・

そもそもちゃんとした通訳スタッフをちゃんとした金額で雇えないのであれば、参加費用を上げるとか、ちゃんと助成金を取ってくるなどすべき。それができないのであれば、日本から可哀想な通訳ボラバイトに旅費くらい出してやって連れて来てやるべき。



今回はまだ開催まで日にちがあるので、どうにかお金を支払うことも不可能ではないでしょう。だが、公益財団法人国際親善協会がもし、言語による意思の疎通を含めた国際親善を行いたいのであれば、通訳くらいは正当な対価を払って雇うべきであり、そうする意向がないのであれば、『ロスト・イン・トランスレーション』状態になっても仕方がありません。そしてそうなってもまだ国際親善を図ろうとするのであれば、日本の文化その他が間違って伝わってもしょうがないでしょうね。


批判があればコメント欄でどうぞ。


*実際に参加しての感想はこちらの投稿に記しています*

(画像は出演・出展者募集の案内資料(pdf形式)とJapan Week Helsinki 2015からのEメールからの引用)

(abcxyz)