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2018年1月28日日曜日

フィンランドの大統領選挙が日本風アニメに!(しかも日本語音声!)


今日はフィンランドの大統領選挙日。以前フィンランドの地方選挙をアニメ化していた国営放送YLEのSNS動画サービス『Kioski』が、今度は大統領選挙を日本風アニメ化してます。



やはり前回のもののように「低い投票率」モンスターが現れて、大統領選立候補たちと『ドラゴンボール』風な戦いなどを繰り広げる内容。『北斗の拳』の名台詞「お前はもう死んでいる」、『頭文字D』のパロディーで藤原とうふ店ならぬ「孤独ライダー」(Paavo Väyrynen、ラップランドのケミ出身で元中央党だが、キリスト教民主党から中央党と自分で作った
党であるKansalaispuolue/国民党の両党に所属というよくわからない人物。キリスト教グループのメンバーとしてヘルシンキ議員に立候補し当選、現在無所属として大統領選に立候補の変わり者でよく冗談にされる)が登場したり、巨大ロボットも出てくるなど、日本のアニメへの愛に溢れた内容となっています。最後の方では80年代の映画『フットルース』などでおなじみボニー・タイラーの「ヒーロー」(Holding Out for a Hero)のメロディーが流れています。

一応各候補者の台詞は選挙キャンペーン中に各自がよくしていた発言言が元になっています。最後に候補者たちが最近流行のダンスポーズ「Dabbing」(肘の内側に頭をやるポーズ)をキメる中で現大統領Sauli Niinistöのみが別方向を向いているのは、大統領選ポスターで彼だけが明後日の方向を向いているのもあってのことでしょう。


(写真中央のポスターがNiinistö。他の候補者は皆前を向いて写真に写っている。)

選挙期間を通してSauli Niinistö現職大統領が60%前後の高い支持率を(徐々に下がってきてはいるものの)保ってきましたが、さて誰が大統領になるのか。選挙で50%以上の票を集めるとそれで大統領が決まりますが、50%以下だと、得票率の高い二人の間で再度選挙が行われます。


[via Facebook]

(abcxyz)

2017年5月8日月曜日

「恋☆カナ」を日本語とフィンランド語で歌うLaura Vanamo

「恋☆カナ」と言うと、フィンランド人にどう聞こえるでしょうか?フィンランド語で「koi」は「蛾」、「kana」は「ニワトリ」という意味なんです。

日本のアニメ『きらりん☆レボリューション』の主題歌として、「月島きらり starring 久住小春 (モーニング娘。)」が歌う「恋☆カナ」と言う歌があるのですが、フィンランド語では「蛾鶏」と聞こえてしまう変なサビを持ったこの曲はフィンランドのアニメファンの間でも知られています。

こちらが原曲。





動画はstreetradyより。

さて、『ポップ・アイドル』、『アメリカン・アイドル』などのアイドル発掘リアリティー番組のフィンランド版『Idols』に2008年に出場したLaura Vanamoは番組内で審査員に「恋☆カナ」を日本語で披露。

こちらがその『Idols』出演時の映像。





動画はLoreksより。


残念ながらVanamoは予選こそ通過するもののファイナリストにはなれず。しかし後にVanamoは「Se Tunne (Koi Kana)」として同曲のメロディーにフィンランド語の歌詞を自らつけてPokoRekordsからシングルを発表!それがこちらです。





PokoRekordsから。



(実は私がLaura Vanamoの歌うこの曲のことを知ったのは2010年ごろ。ずっとこの事について書かないと…と思ってかれこれ7年も経ってしまったとは…)


(abcxyz)

2017年5月3日水曜日

「ヨーロッパで一番セクシーな国フィンランド」性教育協会傘下のコンドームブランドの動画が「フィンランド人みたいにヤろう」と宣伝



ストックホルムで1933年に女性医師によって作られた「RFSU」ことRiksförbundet för sexuell upplysning(英名:the Swedish Association for Sexuality Education「スウェーデン性教育協会」)。このRFSUは、学校での性教育などを始めとし、国際的に活動する組織です。フィンランド支部RFSU Suomiがある他、ノルウェーにも存在します。

避妊を制限する法律を止めさせたり、中絶する権利を人に与えたり不妊手術(妊娠できなくする手術)をする権利、避妊道具を無料にする、同性愛を合法にすることなどを目標にしています。これらの目標の内、唯一まだスウェーデンでもフィンランドでもできていないのは無料で避妊道具を手に入れること(フィンランドでは自治体によっては病院に行けば無料でもらえるところもあるけど)。国際的にも、中絶不可能な国でそれを可能にしようとしたり、同性愛が違法な国で合法化しようとしたり、といった活動もしている団体です。


そんなRFSU Suomi(フィンランド支部)が出した動画がこちら。動画の名前が「Sultan - F*ck like a Finn」となっていますが、このSultanと言うのはRFSUが販売するコンドームブランド。Sultan(スルターン)はイスラムの君主号の一つでもあります。(トップの写真はSultanではないものの、同じくRFSUの販売しているコンドーム)




「自然や教育システム、技術」などで知られるフィンランドは「セックスにも最高の国」、「人口密度は低い」が「集まるときには非常に密接で裸」、だからフィンランド人は自分の(裸)体を恥ずかしがらないし、他の人の裸体に対してもそう…ロマンチックな白夜に、その逆に「なにが起こっているのかさっぱり」わからなくなる漆黒の極夜。「リベラルな性教育と性の平等」のお陰で人々はコンドームを使ったセーフセックスをするし、スーパーマーケットで「コンドームやセックストイ」が買える。「フィンランド人の率直さ」はすぐに「本題に入る」助けになる。

「素晴らしいセックスには、お喋りとかいったロマンチックな表現などいらない、心地よさがあればいい」、「だからつべこべ言わずにフィンランド人のヤり方でヤろう。フ*ック・ライク・ア・フィン」。

といった内容の動画。つまり、「コンドームを使って、フィンランド人みたいに安全に、でもいっぱいセックスしよう!」という内容ですね。なお、Sultanのすべての売上は、性教育、夫婦関係に関する相談や情報提供など組織の方針に沿った活動に用いられています。またRFSUではその活動の一環として、「半分のフィンランド人は性欲のなさの問題を誰とも相談しない」、「フィンランド人の59%はセックスは人生に不可欠だと考えているが、セックスライフに満足しているのは半分以下」、「北欧の中で一番コンドームを使うのはフィンランド。それでもコンドームを使うのは25%」などの調査なども発表しています。

なおフィンランドでは経口避妊薬(所謂ピル)での避妊も多く、出産年齢の女性の25%くらいだそうです。

事実かどうかは知りませんが、「日本で一番人気の避妊方法は中絶」なんて話もきかれる日本。話半分なんでしょうが、日本では90年台経口避妊薬を日本で販売しようとしたら日本の医療業界はリスクを過大評価したために経口避妊薬の認可が難しかった(99年には認可)そう。これには女性がすぐに避妊できるようになると、これまで儲かっていた中絶クリニックが潰れてしまうから、経口避妊薬への反対が大きかったのだ、などという話も耳にします。なお筆者の出身地鳥取は中絶率が日本一です。全く誇れません。

とはいえ経口避妊薬、最悪の場合死亡するケースもあり、フィンランドでも死者は出ています。先の話も、薬を日本で売りたかった薬会社からの視点の話、というだけかもしれません。どの薬にも危険な副作用が出る可能性はあるわけですけどね。なお、最近はフィンランドでも健康への影響が心配され経口避妊薬の使用率は減ってきているそうです。

他にも避妊リング(ホルモンを用いるものや銅を用いるものとか)などの子宮内避妊用具、女性版コンドームとも言われる「ペッサリー」、不妊手術(パイプカットとか、卵管を結ぶとか、で妊娠できなくする手術。一度してしまうと戻せない可能性がとても高い。フィンランドでは30歳以上になれば可能。周りでもこの手術をした/したいという話をたまに聞く。)、など避妊には色々な方法があります。でも、きちんと使えば避妊率98%と言われるコンドーム、HIV、性感染症や妊娠のリスクを減らすためと思えば安いもんだし、買うことも恥ではありません。

皆さんもコンドームを使って、フィンランド人みたいにセックスライフを送りましょう(笑)。


YouTube [via HS.fi]

(abcxyz)

2017年3月13日月曜日

フィンランドを勝手に紹介するアニメーション『スゴいねスオミたん!』第一話のご紹介

先日公開されたフィンランド大使館のマスコットキャラ、「フィンたん」のアニメーションが適当すぎて納得がいかなかったので(?)、自分でフィンランドを紹介するアニメーションを作ってみました。




それがこちら、フィンランドを勝手に紹介するアニメーション『スゴいねスオミたん!』です。

フィンたんのアニメが表現できなかったフィンランドの「革新的」、「創造的」、「真面目になりすぎない」、「接しやすい」部分を皮肉と政治批判たっぷりに表現しています。第一話は本ブログでも何度も取り上げてきた「シピラ・ゲート」の話です。





フィンランド語字幕も付いていますのでフィンランド語を学んでいる方もぜひどうぞ。今後どこまで続くかわかりませんが、第二話の構想も練っているところですのでお楽しみに!

なお、「Suomi Finland Perkele」部分は(フィンたんアニメの批判記事でも記した)フィンランド独立100周年記念関連事業「Suomi 100」への風刺。最後の部分はフィンランド人の多くにとってトラウマとして知られるYLE 2の子供番組、『Pikku Kakkonen』の「弱い氷を渡って溺れそうになるクマの回」の最後のトラウマセリフ「Varokaa heikkoa jäätä」(薄い氷には気をつけて)のパロディーとなっています。





こちらがそのトラウマ回。


(abcxyz)

2017年3月1日水曜日

フィンランド大使館「フィンたん」が主人公のアニメが適当すぎて見るのが辛い。(追記あり)

7歳のフィンランド人の男の子という設定のフィンランド大使館のマスコットキャラ、フィンたん。フィンランド独立100周年を記念してアニメになりました。でもその第1話の内容が適当すぎて非常に残念です。





ある日フィンたんが道を歩いていると、エアギターコンテストの英語の看板が、その次には携帯投げコンテスト、サウナフェスティバルの看板が登場し、それらにフィンたんが参加する、という内容。幾度となくフィンランドを紹介する日本のテレビ番組が紹介してきた「変な大会」を大雑把に紹介しただけの薄い内容です。フィンランド大使館のマルクス・コッコ報道・文化担当参事官は、今回のアニメの製作について「日本の方々のフィンランドに対する関心をもっと高めたいと思い」作ったと語っていますが、「関心をもっと高めたい」と思うのであればもっと知られていない内容、突っ込んだ内容にすべきだったでしょう。

フィンたんが既に知られた存在であることを逆手に取ったのか、フィンたん自体の紹介は「モイ、僕フィンたん」という以外にはなし。フィンランドという国の紹介すらありませんし、そもそも場所の設定がフィンランドかどうかもエアギターコンテストが終わるまで不明。そもそも英語の看板が立っている時点でオカシイですし、フィンランド人であるはずのフィンたんが(優勝者が切手になるほどの)エアギターコンテストの看板を見て「なにこれ面白そう」というのも変です。携帯会社Nokiaで世界中で名を知られていたこともスルーして最後に写るのは壊れたiPhone。

フィンたんは元々はフィンランド大使館のツイッターアカウントのあだ名でした。ツイッターで使われていた「なう」(今現在していることの後に付けて使用する。英語の「now」から来た)をフィンランド語にした「にゅっと」(nyt)という言葉を流行らせたり、フィンランド語の紹介も積極的にしていました。それなのに、ある意味キャッチフレーズともなった「にゅっと」すら使わず、出てきたフィンランド語の単語は冒頭と最後の「もい」(moi)と「サウナ」(sauna)だけ。ツイッターでのフィンたんの人気は、日本のアニメでフィンランドを代表するキャラクターが登場していることを知っているかという質問に対し「全て把握しております」と答えた事から出たものです。その文脈を全く無視して、後に公募で選ばれたマスコットキャラだけで人気を得ようとしている様子は、ただの張りぼて。フィンたんという人気を生み出した個性を抜きにし、その見た目だけを利用しているわけです。

「フィンランド人の革新的、創造的な部分だけではなく、真面目になりすぎない、接しやすい一面についても知っていただければ」とコッコ報道・文化担当参事官は言っていますが、果たしてこの適当すぎるアニメーションでそのどこが伝わるのでしょう。そもそものツイッターアカウント「フィンたん」が持っていた魅力を持ち合わせていないキャラクターに、魅力のない内容のアニメーションをつけて、何を伝えれるのでしょうか?独立100周年を記念して制作されたアニメがこんな適当な内容で、これを日本語音声とフィンランド語と英語の字幕をつけて世界中に発信して、フィンランドも日本も恥ずかしいとは思わないのでしょうか?

フィンランド人からもこのアニメは「適当すぎる」、「何故iPhone…」、「作った日本人はフィンランドにあまり関心がないのでは」、「予算無かったのかな」、「フィンランド側と日本側でコミュニケーションが取れてなかったのでは」などとのコメントも。更にはこんな意見も。

そもそもSuomi 100/フィンランド独立100周年記念関連事業は適当なものが多すぎる。独立100周年記念プログラムの一部となっている夏に行われる音楽イベント「Vuosisadan Kulttuurigaala」に音楽アーティストを無料で演奏させようとしているんだけど、別に寄付するから無料で演奏してとかじゃなくて、来場者のチケットで収益を得るイベントなので問題になっている。このフィンたんのアニメも100周年記念事業の適当さをよく表せているんじゃないか。

記念事業が変な事になるのは日本もフィンランドもさほど変わらないのかもしれません。

追記:「Hyvä veliじゃないの?」という意見もフィンランド人から聞かれました。フィンランド大使館のページにも記されているように「今回アニメの総監督・プロデューサーを務めるのは、フィンたんの生みの親でもある糸曽賢志さん」、つまりフィンたんのマスコットキャラを作った人物自らアニメの総監督とプロデューサーを務めているというわけ。なんだか都合が良すぎる気がしないでしょうか?また、もともとフィンたんは100周年事業として「アニメーション化もしくは漫画化を企画」されており、そのストーリーをフィンランド大使館が公募していますが、昨年9月になされているべきその結果の発表はどこにも見当たりません。フィンたんのアニメーションでは放送作家であるという「オンダユウ」氏が担当しています。

追記2:ソース表記が適当とのご指摘がありましたが、「フィンランド人の意見」部分は私がこのアニメーションを見せたヘルシンキ在住のフィンランド人たちの意見です。


YouTube [via フィンランド大使館、東京]

(abcxyz)

2016年11月26日土曜日

「グッゲンハイムなんてクソ食らえ!」アメリカの胡散臭い系列美術館はヘルシンキに建つか?(ラップ動画付き)



「オレ、超有名なんだ。キミが建築費を出してくれたらいい美術館を建ててあげよう。あ、でも維持費も君が払ってね。オレ、有名だからきっと人がたくさん来てお金を落としてくれるよ。あ、もちろんキミにはライセンス料を払ってもらうよ。(ま、美術館が失敗しても借金を背負うのはオレじゃなくてオマエだけどな!)ハハハ!」

そんなあくどい詐欺にしか思えないのが世界に名高い美術館チェーン、グッゲンハイムです。もちろんフィンランドの首都ヘルシンキ市にもその魔の手は伸びています。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その1

まずは2011年にソロモン・R・グッゲンハイム財団がヘルシンキに作る計画を提出するも、(まだ正気だった/ロビイストによる影響を受けていなかった)ヘルシンキ市議会の投票により2012年に計画は却下されます。

バカげたことにこの美術館は、建設費用である1億30から1億40万ユーロ(156~168億円)を、ヘルシンキ市とフィンランドの国の予算負担で建てさせようというアイデアでした。

し・か・も、美術館の維持には年間1440万ユーロかかるにも関わらず、年間入館料見積もりは450万ユーロ(入場者53万人の見積もり)。そしてこの年間維持費のうち6.8mはフィンランド側に負担を求めるというものでした。なお、年間維持費用の面ではヘルシンキ市立美術館(Helsinki Art Museum、Tennispalatsiにあります。今は草間彌生の展示をやってます)は年間430万ユーロしかかかっていません。

更に、グッゲンハイムはライセンス料として年間2340万ユーロを取るというんだから、でかく出たものです。

これはヘルシンキ市議会代表の15人による投票が高いコストを理由に8対7で否決。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その2

今度は2013年にグッゲンハイム側が2番めの案として、「モダン&現代アートのフォームというコンテキストでの北欧とインターナショナルな建築とデザイン」に焦点を当てたものとする、ライセンス料は個人出資者たちが払う、入場者見積もりは55万人に増加、などとした案を提出。

今度はヘルシンキ市議会の代表がこれを通し、建築予定地を確保。

ご存じの方もおられるかもしれませんが、美術館の建築に関しては国際コンペが開かれ、フランス-日本の建築事務所Moreau Kusunoki Architectesによる案が通りました。この建築コスト見積もりは1億3000万ユーロでした。

なお、フィンランド美術博物館に関する法律があり、美術館には国から毎年予算を出さないといけません。

それに関して、Perussuomalaiset / 真のフィンランド人党の党首であり外務大臣のTimo Soiniが「Guggenheimiin ei tule valtion rahaa」、「グッゲンハイムには(国から)お金は出ません」と発言。これをラップ化した動画も作られちゃっていますのでまずはどうぞ(笑)。





結局はこの2番めの案は、国としてはグッゲンハイムへのお金は出さないということになりボツになります。でももしグッゲンハイムが作られるのであれば、それには美術館支援金は出すということになったようです。2016年に10月には、Suomen Keskusta / フィンランド中央党(独裁国家に武器輸出をし始めた党)の党首で(税金逃れをしている)総理大臣のJuha Sipiläが「国はこれに参加しません」と宣言(つまり、やりたいならヘルシンキ市がやれよ、ということ)しています。



グッゲンハイム・ヘルシンキ計画、その3

そして2016年11月、諦めきれないグッゲンハイム財団の3番目の計画。建設費用1億3000ユーロに対し、ヘルシンキ市は8000万ユーロを出す、グッゲンハイムは1500万ユーロを出すという、算数ができれば誰でも「あれれ?数あってないんじゃない?」という自体に。今回は維持費1160万ユーロに対して入館料が1120万ユーロと都合のいい数字になっています。入場者数見積もりは55万人のままですが、入場券を13ユーロから15ユーロに上げたのです。ヘルシンキ近代美術館Kiasmaの入場料は12ユーロ。しかし15ユーロというのは流石に物価の高いフィンランドでも高すぎますし、芸術好きのフィンランド人に言わせても「高すぎる」とのこと。それでいて入場者見積もりは据え置きなんて、適当すぎないでしょうか。

維持費と入館料も数字がマイナスになっていますが、先の美術館博物館に関する補助金をグッゲンハイムにも適応しないといけないのであれば、国が130万ユーロ出さないと行けません。マイナスになるのも、この国からの美術館用補助金が出ることを計算した上です。

そして先のティモ・ソイニの発言に対してはKokoomus/国民連合党の文化大臣Sanni Grahn-Laasonen文部大臣(教育を「節約」しながら「フィンランドは教育に投資します」と宣言するトンデモない人物)が11月に「ティモ・ソイニと
Pers党がそれを決めるわけではありません、文化大臣が決定する事項です。」と反論しており、これもまたラップ化されています。





さて、そんな3番目の案に関してですが、ヘルシンキ議会の代表15人による8対7で賛成となりました。これは今度11月30日にヘルシンキ市の議員全員である85人による全員での選挙で賛成多数を通れば認可されます。

しかし市民からの反対意見が多いので、今までグッゲンハイム賛成派だった政治家たちも来年行われる自治体選挙(フィンランド全国の自治体で行われる市議会議員を選ぶ選挙)で落ちることが怖くて今ではグッゲンハイム計画反対に回るのではと見られています。



みんなバカげてると思ってる


調査によれば、ヘルシンキ市民の75%、ヴァンター市民の82%はグッゲンハイムの計画に反対しています。また、フィンランドのアーティストたちからは、地元のアーティストには目が向かず、海外のアーティストの作品ばかりが展示されるのではないか。フィンランドのアートの世界はグッゲンハイムから得るものはあるのか?という疑問も出ています。

フィンランドの風刺サイトKasper Diemでは「アメリカのコーヒーチェーン、スターバックスは新たに財団を設立。スターバックスのあるヘルシンキ市からライセンス料として年間1.3mを要求。ハードロックカフェ、バーガーキング、サブウェイも同じことを検討中」という冗談を載せています。




TTKK at English Wikipedia

こちらはTTKKによる写真。Hakaniemiにあるグラフィティで、英語で(意訳すれば)「グッゲンハイムなんてクソ食らえ、私たちには壁がある」と書かれたもの。

私のフィンランドのアーティストの知り合いも「世界中で失敗しているアメリカのチェーン店美術館はヘルシンキに必要ではない」、「文化はグッゲンハイムのように外から買うものではなく、人とのふれあいで生まれるもの」などとしています。



そもそも成功していないグッゲンハイム

唯一その成功が知られているグッゲンハイムはスペインのビルバオにあります。ビルバオは元々経済的に貧しく、誰も知らないところでした。そこでは少なくともグッゲンハイムのおかげで名が知れて人も来て有名になり(地元のアーティストからは反対されているようですが)Win-Winな関係が気づけたのかも、しれません…

でもヘルシンキへの観光客数は増加しているので、「観光名所」として血税を多く費やす必要のあるグッゲンハイムをわざわざ作る意味は無いでしょう。でもグッゲンハイムの最初の案や甘すぎる支出と入場料の計算からも分かる通り、そもそもグッゲンハイムは持続性を考えていないのでしょう。

第一、世界中のグッゲンハイム美術館の中には閉鎖していないものの方が少ないんです。今も建っているのは3つ。対してラスベガス(アメリカ)、ニューヨーク(には2つあったが一つ閉鎖アメリカ)、グアダラハラ(メキシコ)、ベルリン(ドイツ)にあったものはすべて閉鎖されていますし、ヴィリニュス(リトアニア)では汚職スキャンダルで中止になっており、リトアニアで失敗後にヘルシンキが狙われているわけです。来年はグッゲンハイムがアブダビ(アラブ首長国連邦)にできるようで、現在建造中。でもアブダビでも100人以上のアーティストがオープニングをボイコットしています。

良く言っても血税を使いすぎて後に負の遺産としての箱物だけが残るお祭り騒ぎのアートイベント。成功すらしていない詐欺まがいのWin-Lose(グッゲンハイムは損をしないが美術館を招く都市/国は損をする)計画でよくまあここまでたくさんの都市に立てては潰してきたなぁと思いますね。



Top image by Ari Wiseman

image by TTKK at English Wikipedia

Referrence: HS, Wikipedia, Wikipedia, Wikipedia, Kasper Diem, YouTube, YouTube

(abcxyz)

2016年9月17日土曜日

待ちに待ったフィンランド旅行!ヘルシンキ空港に着いてからどうすれば中心に行ける?電車でヘルシンキ中央駅まで移動する方法を動画で解説



ヘルシンキ空港(Helsinki-Vantaa lentoasema)に到着して、入国審査を済ませ荷物を受け取り出てきたところから、どうすれば電車を使ってヘルシンキ中央駅(Rautatieasema)に行くことができるのかを、実際に空港内を歩き空港の電車駅から電車に乗り込み解説しています。初めてのフィンランド旅行が不安な方は是非参考にしてくださいね。

So you just arrived to Helsinki-Vantaa Airport, and want to go to Helsinki Central Railway Station. This video is showing how to head to the airport's new railway station.





(abcxyz)

2016年7月16日土曜日

フィンランド人に訊くビルベリー、ブルーベリーの見つけ方と偽物の見分け方(動画)






小さな森でビルベリー(mustikka)を見つけたので、食べたらおなかを壊すという偽物(クロマメノキ juolukka)との見分け方を動画でご紹介!

・本物のブルーベリー(pensasmustikka)やビルベリーの葉っぱは冬に落ちる(落葉性)
・「偽物ブルーベリー」は葉っぱが落ちない(常緑性)
・「偽物ブルーベリー」の葉っぱは分厚くテカテカしている
・「偽物ブルーベリー」を食べてもおなかが痛くなる程度(とフィンランドで言われるがジュースなどには含まれ、一応食用。本物のベリーと比べおいしくない)
・本物が密集しているところに偽物はあまりない
・だからベリーがある場所で葉っぱを触って確認すべし

フィンランド人の知識と経験に基づいて紹介していますが、あんまり変なものを食べて大変なことになっても当方としては責任は負えませんので、フィンランドでベリー狩りをしようという方は知識のある人を同行させるのが確実です。


(abcxyz)

2016年4月15日金曜日

泣ける!フィンランドのアフラック…じゃなくてドナルド・ダックのコミックCM

「Aku Ankka」はフィンランドでの「ドナルド・ダック」の名前。フィンランドではこの「Aku Ankka」のコミックが大人気。大人から子供までその名を知らない人はまずいません。

今回ご紹介するのはそんなAku AnkkaのCMです。アヒルが出てくるけど、アフラックのCMじゃありませんよ。





最初は父親が読んでいて、子供が生まれたら子供に読み聞かせ
文字もAku Ankkaに書いてある文字を真似して覚え(日本で「漫画が漢字などを覚えるきっかけになる」というのと同じ役割をフィンランドではAku Ankkaが担っています)
女の子にはAku Ankkaで使われていたジョークを言って笑わせ
でも…思春期にはもう読みたくなったり
そしてAku Ankkaの購読を中止するも…
…やっぱり大好きAku Ankka

最後には「Älä aikuistu / 大人にならないで」。多くのフィンランド人が涙したそうです。



(abcxyz)

2016年3月8日火曜日

フィンランドのクレカCM、あのキャッチーな曲は誰の歌?

しばらく前にフィンランドではYouTubeでクレジットカード会社のCMがヘビーローテーションされていました。CM自体は「ショーウインドーの前で出会った二人が、マスターカードでタンデムバイクを買って…時は流れて婚約、結婚」という(よくありそうな)もの。





非常にキャッチーな曲ではありましたが、このCMは昨年末フィンランドでYouTubeを見ようとすれば必ずと言っていいほど流れていて、一部には嫌気がさしていた人もいたよう。それでも曲が耳につくのは事実。気になったので誰の曲なのか調べてみたところ、以前音楽ブログでも紹介していたフィンランドのシンガーソングライター、Chisuの「Ihana」という曲でした。





CMでも使われている印象的なサビ部分は「Sun kanssa kaikki on vaan ihanaa」、「あなたが居れば何もかもがただ素敵なの」といった意味です。

kansa 監査?」、「kaikki 快気?」、「ihana 「猪鼻」さん?」のそれぞれの意味も以前紹介していますのでどうぞ。

ちなみに、日本でも「プライスレス」で知られるマスターカードですが、フィンランド語ではプライスレスは「korvaamatonta」となっています。


なお今回ご紹介した曲「Ihana」は、Chisuの4枚目のアルバムとなる2015年リリースの『Polaris』に収録されています。






(abcxyz)

2015年4月19日日曜日

約1000人がヘルシンキの大通りをデモ行進した、EU版TPP、「TTIP」反対デモの様子(動画と写真)

4月18日にヘルシンキではTTIP(環大西洋貿易投資協定)反対のデモが行われました。言ってみればEU版のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)にあたるものです。

国よりも企業が力を持ってしまう(それだけの問題では無いけど)TTIPTPP。反対する人は数多くおりEUではすでに100万人以上が反対に署名しています。詳しくは読者の皆さんの判断に委ねるとして、デモの様子をお伝えします。

4月18日にはヘルシンキだけでなく、世界中でデモが行われ、日本でも同日TPP反対デモが行われたようです。

YLEの伝えるところによるとヘルシンキのデモには800人AFPによれば1000人)ほどが参加。Kamppiの前の広場からEsplanadi公園を回って、Kansalaistoriまで行進しました。現在フィンランドで行われている国会選挙に立候補している人たちも何人かデモの中に見られました。

デモが始まる前には、スーツ姿の人がTTIP賛成派の人のふりをして演説、言われるがままに騙された人々が目隠しをして登場。その後「みんな目を覚ましましょう!」と目隠しを取って行進が始まりました。





行進を先導するのはその日の朝完成したという巨大な木馬。もちろん「トロイの木馬」を表しています。





短いものの動画も撮影したのでご覧あれ。








警察に付き添われ(騎馬隊も!)デモ隊は平和裏に進んでいきました。





最後に、英語のTTIP反対動画と、日本語で初音ミクが謳うTPP反対動画も掲載しておきましょう。








(abcxyz)

2014年10月7日火曜日

フィンランドのミリタリーショップがシュワちゃんを来店させようと頑張ってる!

フィンランドの首都ヘルシンキにある、ヨーロッパ最大のミリタリーサープラスショップVarusteleka。店内には昔の戦争から現代の軍隊まで、実際に使われた衣類を始めとする軍用品がところ狭しと並ぶお店です。

今月、『ターミネーター』などでお馴染みのアメリカの俳優、アーノルド・シュワルツェネッガーがフィンランドを訪れるのに合わせ、シュワちゃんをVarustelekaに来店させようとお店が動画を作っています。そのことについてKotaku Japanで「フィンランドの軍隊ショップが火薬満載動画でシュワちゃんにラブコール」として記事にしましたのでどうぞ。

2014年7月4日金曜日

現代と40~50年代のヘルシンキを動画で見比べてみよう





2013年にヘルシンキをクアッドコプターで空撮した映像です。(ちなみに音楽はKotaku Japanでもたまに取り上げられているリンジー・スターリンさん)





こちらが1940年台から1950年台のヘルシンキ。エスプラナーディ通りやSokos、ヘルシンキ大聖堂など、現代でも有名な観光名所の当時の姿、当時の浮浪者や花火の様子までを見ることができます。





こちらは去年公開された動画、ヘルシンキの1年を、様々なところからタイムラプス/コマ撮り撮影したもの。都会的となったヘルシンキの美しい街明かりの他、花火の様子も映っています。

こうして昔と今を見比べてみると、時代の移り変わりが感じられますねー。

(abcxyz)