ヘルシンキ大学でクビを宣告された生物学のHeikki Hänninen教授が、なぜ自分がクビになったのかといろんなところに聞いてみた。その人は皆から好まれているようだし、彼のおかげでお金も入ってきているそう。環境学科長は、学部トップの話し合いの中でこういう話が出てきたと:「あなたより成功していないけれども、政治/家族・親戚的な力がある人をクビにすることができず、あなたをクビにしました」と。教授としての実績は低くても、力のある家族を持つ教授はクビにならなかった。学生が困るとか大学が困るのではなく、クビにしても大学のトップが一番困らない選択がなされたとのことだ。
だがこの人は中国の大学からすぐに働かないかとお声がかかったそう。
ヘルシンキ大学からクビになったのは合計570人。それでもその多くは事務職で、クビになる教授は総数からするとだいぶ少ないようだ。ヘルシンキ大学の学生が言うには、スウェーデン語学科の成績を登録する職員がクビになり、学生たちが困ったりなどの混乱が生じているようだ。
なおここまで酷いやり方で「節約」して批判されているのはフィンランドの中でもヘルシンキ大学くらいなもの。トゥルク大学はあまり使われていない建物を売却するなどして、「節約政治」に対処しているし、他の大学でも退職した人の後に新規に雇わないことなど、より人間的な方法で節約している。
*ヘルシンキ大学全職員は8000人ほど、うち4000人ほどが教員だそうだ。学生数は1万9000人。2012年における数値。
[via HS]
(abcxyz)
2016年5月1日日曜日
2016年4月29日金曜日
「節約政治」に対するフィンランドの小規模中古書店の小さな反抗
Planeetaという中古の本屋チェーン(リンク先はそのチェーン店の一つ)が、昨今のアジア研究に対する処遇の悪さに対してささやかながら支援をしようとしている。
チェーン店の店主であるElmeri Vehkalaさんはすべてのチェーン店で、2016年末までアジア研究関連書籍の売り上げから、2ユーロをヘルシンキ大学の世界文化学科(アジア~中東アジア、アフリカの研究と地域学、文化学、古代学、宗教学などを行う)に寄付すると宣言した。
[via Facebook]
(abcxyz)
チェーン店の店主であるElmeri Vehkalaさんはすべてのチェーン店で、2016年末までアジア研究関連書籍の売り上げから、2ユーロをヘルシンキ大学の世界文化学科(アジア~中東アジア、アフリカの研究と地域学、文化学、古代学、宗教学などを行う)に寄付すると宣言した。
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2016年4月28日木曜日
連載・さらば福祉国家 フィンランドの日本教育ももはやこれまで唯一の日本文化教授もクビに
日本語・日本文化の教授Rein Raud氏がフィンランドの文部科学省の「節約」政治を受けてクビにされることとなったよう(今年の10月にやめることに)。この役職は元々は日本が出資してヘルシンキ大学に作ったもので、これに関して、日本大使館に連絡がなされているようだ。
このため、これ以降日本語専攻の学生の学士論文、修士論文を見る人は、ヘルシンキ大学の日本語の言語学者(たぶん日本でいう准教授)一人だけとなる。だが、その方は言語学者なために、日本の歴史や社会に関して論文を読む人はいなくなる。
今後日本語を高校の選択科目にするにもかかわらず、唯一フィンランドで日本の日本語・日本文化の教授がいなくなるという変な事態に。フィンランドの文部科学省は先日「東アジア研究の中心になるようにしなさい」と支持していたにもかかわらずこんな事態にるとは。
(abcxyz)
このため、これ以降日本語専攻の学生の学士論文、修士論文を見る人は、ヘルシンキ大学の日本語の言語学者(たぶん日本でいう准教授)一人だけとなる。だが、その方は言語学者なために、日本の歴史や社会に関して論文を読む人はいなくなる。
今後日本語を高校の選択科目にするにもかかわらず、唯一フィンランドで日本の日本語・日本文化の教授がいなくなるという変な事態に。フィンランドの文部科学省は先日「東アジア研究の中心になるようにしなさい」と支持していたにもかかわらずこんな事態にるとは。
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2016年3月13日日曜日
連載・さらば福祉国家 首都大規模デモ:与党党首らに「私たちは絶対屈しない!」
昨日、政府の「節約政治」に反対するデモが行われたと書きましたが、デモ参加者によれば、その時のシュプレヒコールはこちらでした。
「Soini、Stubb、Sipilä、私たちは絶対に屈しない!」この3つの名前はフィンランドの与党三党の党首たちの名前、(Timo) Soini, (Alexander) Stubb, (Juha) Sipiläのことです。
「Perussuomalaiset / 真のフィンランド人党」党首 Timo Soini 外務大臣
「Kansallinen kokoomus / 国民連合党」党首 Alexander Stubb 財務大臣
「Suomen Keskusta / フィンランド中央党」党首 Juha Sipilä 総理大臣
このデモには1万人が集まったそう(と伝え聞くものの、一応Yleは「警察の見積もりでは8000人程度」としています。ただ、警察の見積もりはフィンランドではどのデモに対しても少なく見積もる傾向があるそう)。フィンランドの人口は約550万人なので、これは非常に大きなデモです。例えば昨年のTTIP反対デモは1000人集まっています(AFP曰く。Yleの報道では800人)。
フィンランド人ですら今の政府には希望が持てない今、果たして次期全国選挙の2019年までに国はいい方向に変わっていけるでしょうか?
政府としては、現在悪い立場にいる人たちがお互いに怒りの矛先を向けあうようになればいいとみているのでしょう。これのいい例は何かというと、世界の多くの国で状況が悪くなると政治が右翼的になる傾向がみられることです。本当の問題点を覆い隠し、例えば国内にいる移民や帰化した人、外国に憎しみを注ぐような党(例えば真のフィンランド人党とか)に人気が出るのです。
または、例えば高齢者と学生が互いに、「高齢者は年金もらいすぎだ!」、「若者は学生支援金もらいすぎだ!」などといがみ合う状況になれば、立場の悪い低所得者の負担が高くなっているにもかかわらず、高所得者の負担は低くとどまっている状況が隠されるというわけです。日本でも、中国や韓国など近隣諸国に国民の視点を向けさせようとする日本の現政府や、それに加えて国民にとっては直接関係のない芸能問題などを政治よりも大きく取り上げるメディアなども同じ事でしょう。
今回のデモでは、そんな状況にある学生、若者、失業者、高齢者、障がい者、皆が一丸となって政府に立ち上がったデモということで、私の周りではこのデモを高く評価する声が聞かれます。
なお、今回聞かれたシュプレヒコールは実は昨年にも叫ばれていたものです。昨年11月、すでに大学から節約することが決まっていた状態で、ヘルシンキ大学が式典のスピーチに財務大臣であるStubbを招待しました。教育から節約するという公約違反に、大学教授も含め1000人以上首になるかもしれない、そんな中でこの「節約」に責任のある財務大臣Stubbがヘルシンキ大学にスピーチのために招待されることが、大学の学生と職員たちの怒りを買いました。学生たちは大聖堂側のロビーでデモをしており、その時に使われたシュプレヒコールもこれと同じ「Stubb, Soini, Sipilä, emme alistu ikinä!」でした。
(abcxyz)
「Soini, Stubb, Sipilä, emme alistu ikinä!」
「Soini、Stubb、Sipilä、私たちは絶対に屈しない!」この3つの名前はフィンランドの与党三党の党首たちの名前、(Timo) Soini, (Alexander) Stubb, (Juha) Sipiläのことです。
「Perussuomalaiset / 真のフィンランド人党」党首 Timo Soini 外務大臣
「Kansallinen kokoomus / 国民連合党」党首 Alexander Stubb 財務大臣
「Suomen Keskusta / フィンランド中央党」党首 Juha Sipilä 総理大臣
このデモには1万人が集まったそう(と伝え聞くものの、一応Yleは「警察の見積もりでは8000人程度」としています。ただ、警察の見積もりはフィンランドではどのデモに対しても少なく見積もる傾向があるそう)。フィンランドの人口は約550万人なので、これは非常に大きなデモです。例えば昨年のTTIP反対デモは1000人集まっています(AFP曰く。Yleの報道では800人)。
フィンランド人ですら今の政府には希望が持てない今、果たして次期全国選挙の2019年までに国はいい方向に変わっていけるでしょうか?
政府としては、現在悪い立場にいる人たちがお互いに怒りの矛先を向けあうようになればいいとみているのでしょう。これのいい例は何かというと、世界の多くの国で状況が悪くなると政治が右翼的になる傾向がみられることです。本当の問題点を覆い隠し、例えば国内にいる移民や帰化した人、外国に憎しみを注ぐような党(例えば真のフィンランド人党とか)に人気が出るのです。
または、例えば高齢者と学生が互いに、「高齢者は年金もらいすぎだ!」、「若者は学生支援金もらいすぎだ!」などといがみ合う状況になれば、立場の悪い低所得者の負担が高くなっているにもかかわらず、高所得者の負担は低くとどまっている状況が隠されるというわけです。日本でも、中国や韓国など近隣諸国に国民の視点を向けさせようとする日本の現政府や、それに加えて国民にとっては直接関係のない芸能問題などを政治よりも大きく取り上げるメディアなども同じ事でしょう。
今回のデモでは、そんな状況にある学生、若者、失業者、高齢者、障がい者、皆が一丸となって政府に立ち上がったデモということで、私の周りではこのデモを高く評価する声が聞かれます。
なお、今回聞かれたシュプレヒコールは実は昨年にも叫ばれていたものです。昨年11月、すでに大学から節約することが決まっていた状態で、ヘルシンキ大学が式典のスピーチに財務大臣であるStubbを招待しました。教育から節約するという公約違反に、大学教授も含め1000人以上首になるかもしれない、そんな中でこの「節約」に責任のある財務大臣Stubbがヘルシンキ大学にスピーチのために招待されることが、大学の学生と職員たちの怒りを買いました。学生たちは大聖堂側のロビーでデモをしており、その時に使われたシュプレヒコールもこれと同じ「Stubb, Soini, Sipilä, emme alistu ikinä!」でした。
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2016年1月31日日曜日
ヘルシンキ大学で英語で無料で学びたいなら今年が最後のチャンス。来年からオックスフォード並みの学費に
ヘルシンキ大学ではEU圏外からの学生が、同大学で英語で過程を学ぶ場合も学費は無料でした。これは今年(2016年の秋)入学する学生が最後になるよう。
このたび政府はフィンランドのすべての大学で、EU圏外からの英語コースで学ぶ学生に最低でも学費を1500ユーロ/年を払わせるよう法律を変えました。これに合わせてヘルシンキ大学では2017年秋入学から、英語で行われるコースを学ぶEU圏以外からの学生からは授業料を取るようです。学科により、1万ユーロから2万5000ユーロ(約130万円~330万円)支払わないといけないそう。
これはオックスフォード大学並みなんだそう。ヘルシンキ大学に留学を考えている方は今年留学するのがいいチャンスかも?
(abcxyz)
このたび政府はフィンランドのすべての大学で、EU圏外からの英語コースで学ぶ学生に最低でも学費を1500ユーロ/年を払わせるよう法律を変えました。これに合わせてヘルシンキ大学では2017年秋入学から、英語で行われるコースを学ぶEU圏以外からの学生からは授業料を取るようです。学科により、1万ユーロから2万5000ユーロ(約130万円~330万円)支払わないといけないそう。
これはオックスフォード大学並みなんだそう。ヘルシンキ大学に留学を考えている方は今年留学するのがいいチャンスかも?
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2015年11月25日水曜日
ヘルシンキ大学が提供するオンラインで無料のフィンランド語コース「A Taste of Finnish」
ヘルシンキ大学が、同大学に数学期留学する学生に向けて無料のオンラインコース「A Taste of Finnish」を公開しています。短期留学生向けの内容とはいうものの、登録も何も必要なく、誰でも試すことができるので、フィンランド語学習に興味のある方はお試しあれ。

内容はというと、学生がフィンランドに到着して迎えの人に自己紹介をするところから始まり、学生寮での生活、カフェに行ったり、大学のタイムテーブル、パーティーなど、日常生活に実際にありそうな状況ばかりとなっています。フィンランド語の音声と、内容が文字起こしされたもの、そしてそれに対応する英語での情報が記されています。
言語の覚え方にはいろいろあり、単語単語を覚えていったり、文法から入っていったりするものがありますが、このコースではそのまま文章をその意味合いと一緒に覚えていくやり方。私個人的にはこのコースの学習方法はとても有機的で、誰にでも覚えやすいものだと思います。文法をもっと学びたい方には「A Taste of Finnish」のサイト内に文法を解説したページ「Grammar」も存在します。また、単語の意味をもっと知りたいという方はウィクショナリー / Wiktionaryなどで調べてみるとよいでしょう。
フィンランド語と英語での内容ではありますが、英語情報も簡潔に記されていますし、英語に苦手意識のある方も学生時代に学んだ英語の復習程度に考えて挑戦してみてくださいね。
image: A Taste of Finnish
(abcxyz)

内容はというと、学生がフィンランドに到着して迎えの人に自己紹介をするところから始まり、学生寮での生活、カフェに行ったり、大学のタイムテーブル、パーティーなど、日常生活に実際にありそうな状況ばかりとなっています。フィンランド語の音声と、内容が文字起こしされたもの、そしてそれに対応する英語での情報が記されています。
言語の覚え方にはいろいろあり、単語単語を覚えていったり、文法から入っていったりするものがありますが、このコースではそのまま文章をその意味合いと一緒に覚えていくやり方。私個人的にはこのコースの学習方法はとても有機的で、誰にでも覚えやすいものだと思います。文法をもっと学びたい方には「A Taste of Finnish」のサイト内に文法を解説したページ「Grammar」も存在します。また、単語の意味をもっと知りたいという方はウィクショナリー / Wiktionaryなどで調べてみるとよいでしょう。
フィンランド語と英語での内容ではありますが、英語情報も簡潔に記されていますし、英語に苦手意識のある方も学生時代に学んだ英語の復習程度に考えて挑戦してみてくださいね。
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